星は光りぬ(トスカ) E lucevan le stelle

プッチーニのオペラ「トスカ」第3幕で、冷酷な警視総監スカルピアに捕らえられた画家カヴァラドッシが、
死刑場へ向かう前に、恋人の歌姫トスカとの愛の思い出を噛み締めながら歌うアリア。

Puccini/Tosca : E lucevan le stelle 星は光りぬ

E lucevan le stelle ed olezzava
星は輝き、大地はよい匂いに満ちていた
La terra, stridea l’uscio
庭園の扉が軋み
Dell’orto e un passo sfiorava la rena…
歩みは、軽く砂地を掠める。
Entrava ella, fragrante,
あの人が、かぐわしく、はいって来て
Mi cadea fra le braccia…
私の腕の中に倒れ掛かる・・・
Oh, dolci baci, o languide carezze,
震えながら、あの人のヴェールをとり去り、
Mentr’io fremente
その美しい姿をあらわにしている間の
Le belle forme disciogliea dai veli!
あの甘いくちづけ、あの悩ましい愛撫!
Svani per sempre il sogno mio d’amore…
私の愛の夢は、永久に消えてしまった。
L’ora e fuggita…
時は去りゆき・・・
E muoio desperato! E muoio desperato!
絶望のうちに私は死ぬのだ!
E non ho amato mai tanto la vita! tanto la vita!
今まで、私はこれ程生命をいとおしんだことはない!
(訳:鈴木松子)


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“星は光りぬ(トスカ) E lucevan le stelle” への3件のフィードバック

  1. […] の手紙を書き始めるが、自らの死と恋人との別れを想うと絶望して泣き崩れる(カヴァラドッシ:星は光りぬ)。 トスカが現れ、驚くカヴァラドッシに通行証を見せ、これまでのいきさつ […]

  2. 100aria.comのアバター

    ポータル クラシック音楽 『 星は光りぬ 』(ほしはひかりぬ、 伊 : E lucevan le stelle )は、 ジャコモ・プッチーニ 作曲の オペラ 『 トスカ 』の中でカヴァラドッシ( テノール )によって歌われる アリア である。「 星はきらめき 」などとも呼ばれる。 概要 [ 編集 ] 『トスカ』第3幕で、間もなく銃殺される画家カヴァラドッシが、明け方の星に、トスカとの愛を想い、泣きながら歌うアリア。 フィギュアスケート 選手・ 本田武史 、 エヴァン・ライサチェク 、 エフゲニー・プルシェンコ の競技使用曲。 歌詞 [ 編集 ] イタリア語(原文) 和訳

  3. […] 『トスカ』1900年(アリア:歌に生き、恋に生き;星は光りぬ>) […]

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