ある晴れた日に (蝶々夫人)

プッチーニのオペラ「蝶々夫人」の第2幕第1場で蝶々さんが歌うアリア。
20世紀はじめの長崎を舞台に、没落藩士令嬢の蝶々さんとアメリカ海軍士官ピンカートンとの恋愛の悲劇を描くプッチーニのオペラ。
蝶々さんは3年間じっと夫ピンカートンがアメリカから帰ってくるのを待っている。ピンカートンの帰りに疑問を抱くお手伝いさんのスズキに蝶々さんは「必ず帰ってくる」と断言し、夫の帰りを夢見る。

Puccini / Madam Butterfly : Un bel di, vedremo
ある晴れた日に~プッチーニ:オペラ「蝶々夫人」

Un bel di, vedremo
ある晴れた日に
Levarsi un fil di fumo sull’ estremo
遠い水平線のむこうに
Confin del mare,
煙がひとすじ
E poi la nave appare
やがて軍艦の姿が
Poi la nave bianca.
それは白いふねよ
Entra nel porto, romba il suo saluto.
まもなく港に入って、礼砲がきこえるわ
Vedi? E venuto!
ほら、ごらん? あのかたよ!
lo non gli scendo incontro, lo no.
でも私はお迎えにいかないで
Mi metto la sul ciglio del colle e aspetto,
丘のふもとで、あのかたを待つのよ
E aspetto gran tempo e non mi pesa,
いくら長く待たされても
La lunga attesa,
私は平気だわ
E…… uscito dalla folla cittadina
ほら…町の人々のあいだから
Un uomo, un picciol punto
ひとりの姿が、小さな豆粒みたいに
S’avvia per la collina.
丘のほうへやってくる
Chi sara? Chi sara?
誰でしょう? 誰でしょう?
E come sara giunto
どうやって入っていらっしゃるかしら
Che dira? Che dira?
なんとお呼びでしょう? なんと?
Chiamera, Butterfly dalla lontana.
遠くのほうから蝶々さんって呼んで下さるわ
lo senza dar risposa me ne staro nascosta
私は返事をしないで、かくれましょう
Un po’per celia, un po’per non morire
お会いしたとき、死んでしまわぬように
Al primo incontro, ed egli alquanto in pena
あのかた、すこしばかり心配で
Chiamera, chiamera,
探すわよ、探すわよ。
“Piccina-mogliettina,
「可愛いひと いとしいお前
Olezzo di verbena,”
オレンジの花みたいな人よ」って
I nomi che mi dava al suo venire.
あのかたが、昔によくお呼びだったように
(スズキに)
Tutto questo avverra, te lo prometto.
きっと、こういう時が来るわ
Tienti la tua paura,
だから心配しないでね
lo con sicura fedo l’aspetto.
私、あのかたを信じて待っているのよ

(訳:小林利之)

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